農園物語

有機ブドウ畑とブドウ栽培のパイオニア
世界が認めた至高のオーガニックワイン

ALBET i NOYA / アルベ・イ・ノヤ

世界初のオーガニックワイン生産者であり1978年以来、有機ブドウ栽培の歴史を切り拓いたパイオニアとして知られる『アルベ・イ・ノヤ』。
SDGsが叫ばれるずっと前から“サステナブル”をキーワードに掲げ、自然回帰と先進テクノロジーを融合させた「伝統と革新のワイナリー」として、今、世界が再注目しています。深刻化する気候変動に負けない品種改良プロジェクトをいち早く立ち上げ、「未来有機ワイン」の先駆者としても時代をリード。有機ブドウ栽培の革命児的存在でもあります。アルべ家がペネデスに居を構えたのは、1903年のこと、現在の有機農法をブドウ畑に導入したのは、ジョセフ・マリア・アルべを中心とする4代目です。
45年以上いっさい農薬を撒いたことのないブドウ畑が育む、ナチュラルでクリーンな品質志向のワインたち
ブドウの栽培面積 “世界一”、そしてEU圏最大の有機栽培面積を誇るスペインだからこそ成し得た偉業に、イラリは着目しました。
オーガニックワイン生産世界初×未来有機ワイン世界トップ!』 “絶対王者の有機ワイン”の歴史を紐解いていきましょう。

-2024年「アルべ・イ・ノヤ×イラリ」国際交流プロジェクトに寄せてー 5代目、アドリア・アルべ・フィゲラスからのメッセージ

光と風と緑の大地ペネデス。
アルベ・イ・ノヤの挑戦はここからはじまった

カタルーニャ州・バルセロナの南部に位置するペネデスは、スペイン屈指の上質な有機ワインの産地として知られています。
北はピレネー山脈、東は地中海に面し、1年を通じて温暖な地中海性気候により、夏は光り輝く太陽が燦々と大地に降り注ぎ、冬も暖か。年間降水量は900m以上と多い一方で、海からの爽やかな風が心地よく吹き抜け、季節を問わず人気の高いデスティネーションの一つです。
身近な自然から享受するたくさんの恵みに満ちたペネデスの地に、オーガニックワインの先駆者として世界的に有名な「アルベ・イ・ノヤ(ALBET i NOYA)」の農園があります。
バルセロナの空港から車で40分ほど。サンパウ・ドルダルの緩やかな丘陵地に位置する約85haのワイナリーに降り立つと、目の前には広大なブドウ畑が織りなす美しい風景が広がります。カタルーニャの聖地・モンセラートに囲まれた絶景を望むテラスでワインのテイスティングを楽しんだり、グラス片手にブドウ畑やセラーを巡ったり。敷地内では歴史ある建造物やアートも堪能でき、農園を訪れるひとをワクワクさせます。

この素晴らしいワイナリーをたった一代で築き上げた情熱の人――。それが4代目の農園主、ジョセフ・マリア・アルベ・イ・ノヤ氏。
1978年、当時22歳だった若き青年が、ペネデスの自然・文化・伝統を尊重しながら、オーガニックワインの先駆者として世界中から信頼と尊敬を集めるまでに成功をおさめます。

ここでは、世界に先駆け、いち早く有機ブドウ栽培を実践し、45年以上もの長きにわたって有機ワインを造り続け、今なお第一線で活躍するアルベ・イ・ノヤの革新と挑戦のストーリーをご紹介します。
知れば知るほど驚きと感動の連続。さあ、未来に向かって新しい冒険の旅が始まります!


カタルーニャ州・バルセロナの南部に位置するペネデスに
アルベ・イ・ノヤの農園がある

▶︎ CLIP

2023年10月アルべ・イ・ノヤ農園門前にて

自然回帰と最新テクノロジーの融合 ー有機ブドウ栽培はその先の未来へー

 

1. History:ヒストリー〜「未来有機ワイン」がペネデスに誕生〜

伝統×自然回帰×テクノロジーの融合
「未来有機ワイン」のパイオニア!

高品質なワインを造り続けることで知られるここペネデスに、アルベ家が居を構えたのは1903年。初代ジョアン・アルべ・ロビローサとマリーナ・リオン(夫婦)がこの地でブドウ畑、森林、果樹園を管理するようになったのが始まりです。現在の有機農法をスタートさせたのは、4代目のジョセフ・マリア・アルベ・イ・ノヤ。1972年、農園の経営を引き継いだ彼は、ペネデスの地でいち早く有機ブドウ栽培を実践します。そして、デンマーク市場に向けて特別に開発した最初のオーガニックワインが大成功を収めたことを機に、ジョセフは農園全体をオーガニックに転換することを決意します。

“100%オーガニックワインを造る世界初のワイナリー”として、アルベ・イ・ノヤの名は国内外に広く認知され、ジョセフはたった一代にしてオーガニックワインの世界トップリーダーの地位を築いたのです。1978年にはブドウ栽培の伝統・自然回帰・テクノロジーの融合をテーマに掲げ、「未来有機ワイン」を見据えた新しい概念で従来のワイン造りの枠を超えた有機ブドウ栽培に着手。スペインをはじめヨーロッパ全土で先駆者的・革新的なワイナリーとして認められるようになりました。
現在、年間生産量は約100万本。その80%を20カ国以上の国々に輸出しています。

4代目ジョセフ・マリア・アルべ・イ・ノヤ

一代で有機ワイナリーを築き上げた
きっかけとは?

もともとベジタリアンだった4代目ジョセフ・マリア・アルベ・イ・ノヤは、当初からブドウ本来がもつ自然の力に注目し、農薬や殺虫剤といったケミカルな物質を一切使わない、機械に頼らない有機栽培によるワイン醸造の研究に情熱を傾けました。当時22歳だった彼は、父親と祖父を亡くした後、一人でブドウ栽培を手掛け、ワイン業者にブドウを販売していましたが、対価は正当なものではありませんでした。いつか自分が理想とするワインを造って販売をしたいと夢を描いていた頃、デンマークのあるワイン業者から、「有機ワインを造ってみないか?」という問い合わせを受けたのです。
人々の健康や環境に配慮した付加価値の高いワインを造りたいと考えていたこと、ワイン造りへのチャレンジ精神、そして曽祖父の代から大切に育んできたブドウ畑への愛、好奇心、冒険心...。
さまざまな感情がひとつに結びつき、有機ワイン栽培へと大きく舵を取るきっかけになりました。スペインはもとよりフランスでも有機栽培への理解がなかった1970年後半、彼のゼロからの挑戦が始まったのです。

欧州でいち早く有機ブドウ栽培を実践し、45年以上有機ワインを造り続けてきたアルベ・イ・ノヤのワイナリー

2. Philosophy:フィロソフィー〜アルベ・イ・ノヤの7つの想い〜

45年以上も貫き続けた「有機」への情熱

45年以上経った今も彼の信念は変わらず、動物由来の堆肥などの有機肥料のみの使用にこだわり、自然界のバランスと生態系の維持を目的に、一貫して農園の多様性を映し出す品質重視の有機ワイン醸造を継続しています。アルベ・イ・ノヤの農園で収穫された全てのブドウは、CCPAE(カタルーニャ環境保全農業生産協議会)の認証を受けており、現在も日々、農園チームによって厳しく管理・保護されています。

革新的である一方で、彼は常に自然と共にあるワイナリーを思い描き、ペネデスの地に忠実であることを第一の目標として守り続けてきました。水はけと保水性に優れたペネデスの石灰岩地質を活かし、ブドウ畑には果樹やハーブ、雑草などを共存させました。それらに誘われてミツバチなどの昆虫や小動物たちが集い、農園は多様な生命の宝庫に。森や山、太陽の日差しがたっぷりと降り注ぐ美しい畑と豊富なミネラルを含む土壌を尊び、古くから人々が培ってきた歴史や文化を大切に、そして何よりも夢と冒険心を忘れずに未来に向かって有機ワインを造り続けることを心に決めます。

ワイン造りへの強い信念をもとに、「アルベ・イ・ノヤの7つの想い」を打ち出しました。その哲学には、ブドウ畑を取り巻く自然環境への畏敬の念が込められています。

水はけと保水性に優れた ペネデスの石灰岩地質を活かしたブドウ畑

3. Terroir:テロワール〜有機栽培による高品質志向のワイナリー〜

ペネデス特有の土壌が育んだ有機ワインが
世界のベスト・レストランの“顔”になる

85haもの自社農園はペネデス特有の石灰質地帯。それぞれの場所によって土壌の性質も異なるため、農園を23区画に分割し、その地質にあったブドウを育てることが高品質ワインを造る上で重要なポイントだといいます。アルベ・イ・ノヤでは、マカべオ、チャッレロ、パレリャーダ、ガルナッチャ、カベルネ、ソーヴィニヨン、メルロー、シラーといった品種を区画ごとに栽培し、区画別に全て手積みで収穫、丁寧に選果します。醸造の過程においても、保存料無添加(オーガニックワインは保存料の使用が禁止されています。常温での輸送に耐えられる必要最低限の酸化防止剤を加えるのみ。ヨーロッパの法定期間を超える長期間の熟成によって、ワインが常に卓越したものになるようベストな醸造方法を行うことを徹底します。

こういった努力の積み重ねにより、瞬く間に「スペインの有機ワインといえば“アルベ・イ・ノヤ”」といわれるまでに成長を遂げました。そして世界中のベストレストランから注目を集め、ミシュラン三つ星店の定番ワインに採用されるまでになったのです。
その功績はスペイン政府にも認められ、ヨーロッパ初の「ベストオーガニックカンパニー賞」を2度受賞(2009年・2011年)。
国内外のコンペやコンクールで数々の賞に輝き、有機栽培による高品質志向のワイナリー「アルベ・イ・ノヤ」の名を不動のものとしました。

上)アルべ・イ・ノヤのワインセラー
下)農園を区画ごとに区切り、地質にあったブドウを丁寧に育てる

ミシュラン3つ星レストランが
20年以上ハウスワインに採用

『世界の3つ星レストラン50」で世界一に輝いたこともあるスペインのミシュラン3つ星レストラン、エル・セリェール・デ・カン・ロカ(El Celler de Can Roca)。1986年に開業し、ロカ3兄弟(ジョアン氏=シェフ、ジョセフ氏=ソムリエ、ジョルディ氏=パティシエ)によって運営されています。カタルーニャの伝説の店、エル・ブジ(El Bulli)が閉店した後も、スペイン料理界をリードする名店として注目されています。
また、2013年の「The World’s 50 Best Restaurant Awards」ではデンマークの「ノーマ(noma)」を破り、世界一に輝き、大きな話題となりました。以来10余年にわたり、着実に実績を残し続けてきた革新的レストラン『カン・ロカ』で、唯一の「オリジナルラベル カヴァ」に厳選されたのが、アルベ・イ・ノヤの『カヴァ ブリュット レセルバ NV』。1991年2月5日より、三つ星レストランの“顔”となるハウスワインとして20年以上にわたってサービスされ続けてきました。
そう、今でもカン・ロカに行けば、カヴァ ブリュット レセルバのウェルカム・グラスが迎えてくれるのです!

第一線を走り続けてきた両者の間にある
「深い信頼関係」

そもそもカン・ロカとアルベ・イ・ノヤのワインとの出会いはレストラン開業前。偶然にも、兵役を共にしたジョセフ・ロカ氏の友人によってアルベ・イ・ノヤのオーガニックワインの存在を知り、着目するきっかけとなりました。
最高の素材を知り尽くした三つ星レストランのソムリエが、長きにわたり同じスパークリングワインをハウスワインに採用し続けるという驚くべき事実!その背景には、共にそれぞれの道で第一線を走り続けてきたカン・ロカとアルベ・イ・ノヤの間に、深い信頼関係があったからこそです。
最高の素材による卓越した料理と至高のワインを提供するベストレストランが深く敬愛するアルベ・イ・ノヤのワイン。品質はもちろん、弛まぬ努力でオーガニックワインの世界をリードしてきた4代目ジョセフ・アルべの情熱と冒険心が、ミシュラン・シェフを魅了したのです。

現在アルベ・イ・ノヤではカン・ロカをはじめ、同系列店(Rocambolesc、Casa Cacau、Normal、Mas Marroch)でも提供するために、レストラン基準のスパークリングワインを製造しています。

 

2月5日は、はじめてカン・ロカで『カヴァ ブリュット レセルバ NV』が採用された記念日。アルベ・イ・ノヤのワイナリーチームとジョセフ・ロカ氏の友人たちが集い、昼食会が開かれた

カン・ロカで提供されているアルベ・イ・ノヤのワイン。『カヴァ ブリュット レセルバ NV』はチャッレロ、マカべオ、パレリャーダ、シャルドネ品種で造られ、20カ月以上瓶内で熟成される

三つ星レストランの関係者たちとアルべ・イ・ノヤの新作を試飲し、オーガニックワインの動向や気候変動などについても意見交換が行われた。

知っておきたい!代表的なスペイン固有品種

Macabeo マカべオ

主にカヴァ(CAVA)に使用される白ブドウ。
酸化に強く、若飲みにも熟成用にも適した柔軟な品種。

Xarello チャッレロ

カタルーニャで栽培されているスペイン原産の白ブドウ品種。豊かなアロマとフレッシュな酸味が特徴。

Parellada パレリャーダ

高品質なカヴァの原料に欠かせないカタルーニャ地方の固有品種。花の香りと熟したアロマをもたらす白ブドウ。

Garnacha ガルナッチャ

スペイン・アラゴン地方で多く栽培されている赤ブドウ品種。干ばつ、病害虫にも耐性があり、赤ワイン品種では世界最大の栽培面積をもつ。

ペネデスは世界でも類を見ない高品質な有機ブドウ栽培の聖域

2018年、無形文化遺産に登録されたブドウ畑を取り囲む粘土石灰石の堤防

2018年には、アルべ・イ・ノヤのブドウ畑を取り囲むこの堤防が「ユネスコの無形文化遺産」に登録されました。ペネデス特有の粘土石灰岩による乾石堤防の保護・保存への社会的貢献が認められたのです。国際機関から評価されたことは、先代から受け継いできたテロワールへの栄冠となりました。現在ではペネデスD.O(原産地呼称ワイン)を認可する責任者として有機ワイン栽培の第一線で活躍。またスペイン政府、ヨーロッパの各政府の依頼で有機栽培のコンサルティングも行っています。

パイオニアとしての信頼と敬意を集め続けたアルベ・イ・ノヤは有機農法の指標となり、有機栽培に取り組むブドウ農園は徐々に増えていきました。その結果、ペネデスは世界中でも類を見ないほど、高品質なオーガニックのブドウが数多く栽培されている地域のひとつになったのです。
トップリーダーと称される造り手の開拓者魂と成功の軌跡を、周囲は「サナギから蝶への美しき変貌」と表現し、称賛しました。
蝶は、幼虫からサナギ、そして成虫へと進化していくことから「復活・再生・変化」の象徴とも考えられています。幼虫からはまるで想像もできないほどラグジュアリーな姿に成長する過程は、「自分をゼロから新しくつくり変える素晴らしいプロセス」であり、蝶がもつ生命力そのもの。
のちに、アルベ・イ・ノヤのアイコンとして世界で愛されるワインのラベルにも、強くしなやかな蝶がデザインされました。

ボトルに蝶が描かれた「エフェクト ブリュット ロサート2021」

カヴァからの脱却!
世界初100%オーガニック栽培ブドウを使ったスパークリング・ワイン
ー クラシック・ペネデス ー

「世界3大スパークリング」といえば、シャンパン、プロセッコ、カヴァ。それぞれ使用されているブドウ、生産地、製法に違いがあり世界に認められています。カヴァはシャンパンと同じ伝統的製法で造られるスペイン産のスパークリングワインですが、ぺネデスでは生産量の拡大に伴った品質低下やブランドイメージを向上すべく、2014年にこれまで造ってきたスパークリング・ワインに『クラシック・ぺネデス』という分類を導入しました。クラシック・ぺネデスはスペインの土着品種であるチャッレロ、マカベオ、パレリャーダほかを使用し、シャンパンと同様に瓶内2次発酵によるトラディショナル方式で造られ、瓶内熟成期間は最低15カ月以上など厳しい規定を満たす必要があります。そのため、シルキーでキメ細やかな泡とバターを思わせる色調がこの上なく私たち日本人の繊細な舌や食文化に馴染みます。
アルベ・イ・ノヤは『クラシック・ペネデス』の先駆者であり、主導者です。現在活動は広がり、多くの生産者がアルべ・イ・ノヤに続いています。

<イラリで飲めるクラシック・ぺネデス>
プティ・アルベ・ブリュット/エフェクト・ブリュット・ロサート/エル・コラル・クレマット

4. Awards:受賞歴〜アルベ・イ・ノヤの実力派ワイン〜

伝統×自然回帰×テクノロジーの融合
「未来有機ワイン」のパイオニア!

世界のベストレストランのトップソムリエたちが高く評価するアルベ・イ・ノヤのワインは、国内外で多数の輝かしい受賞歴を誇る銘酒揃い。
2024年2月に行われた「ワールド・ベスト・ソムリエ・セレクション2024」では、何とスペインで唯一「エル・コラル・クレマット2013」がテイスティング部門にノミネートされたという嬉しい速報が届きました。
今年度は、料理会の重鎮として知られ、前述のミシュラン3つ星レストラン、エル・セリェール・デ・カン・ロカのソムリエとして活躍するジョセフ・ロカ氏を筆頭に、セントラル(リマ、現在ベスト50の第1位)、ディフルタル(バルセロナ)、ガガン・アナンド(バンコク)をはじめ、日本からはミシュラン二つ星(「アジアのベストレストラン50」では2022年3位)東京屈指のフレンチレストラン『フロリレージュ』も参加するなど、世界トップ50の有名レストランのソムリエとレストラン・マネージャーがイギリスに大集結し、130種類以上の中から厳選されたワインを試飲・評価。世界のワインを知り尽くしたスペシャリストたちから、「エル・コラル・クレマット2013」の美しい色合い、アロマ、料理との相性などについて意見が交わされ、賞賛の声が寄せられたのです。
ジョセフ・ロカ氏をはじめとする審査員たちは「イエロープラム、桃、ヘーゼルナッツ、バタースコッチ、ブリオッシュ、パワフルでパンチのあるフィズのようなノートをもつ」また、「脂の乗った魚料理、鯖のグリルとも良く合うだろう」とその魅力を強調しました。
同ワインは、アルベ・イ・ノヤのワインの中で最も認知度の高いチャッレロ100%のワインのひとつ。わずか3ヴィンテージ※しか市場に出まわっていないにも関わらず、2023年には、カタルーニャのベスト・スパークリング・ワインに贈られる栄誉あるグラン・ヴィナリ・ドール賞を受賞し、2022年と2023年の2度にわたってデカンター・アワードの最高評価であるベスト・イン・ショーを獲得しています。
※そのワインの原料となったブドウが収穫された年

2024年2月に行われた「ワールド・ベスト・ソムリエ・セレクション2024」

仏・伊をも凌ぐ実力派「受賞ワイン7」
イラリがアルベ・イ・ノヤを選んだ理由がここにある!

その他、世界レベルで行われるワインコンテスト、権威あるワインの評価サイトや有名ワイン専門誌などでも、アルベ・イ・ノヤのワインは、フランスやイタリアワインをも凌ぎ、上位ランクインの常連。私たちがスペイン生まれの最高峰ワイナリー、アルベ・イ・ノヤのワインを選んだ大きな理由です。
今回イラリでご紹介する7本のワインも、注目の「コラル・クレマット2013」を筆頭に世界の有名ソムリエたちが認めた実力派揃いです。その内容を詳しく見ていきましょう!

イラリで飲めるワインのアワード一覧


エル・コラル・クレマット

受賞歴 デキャンター・アワード 2023 / 97点  最優秀賞(ベストインショー)
ヴィナリ・アワード2023カタルーニャ・ワイン部門 グラン・オーロ賞受賞
ビンテージ 2013
品種 チャッレロ

世界最大かつ最も影響力のあるワインコンテスト「デキャンタ・ワールド・ワイン・アワード」(DWWA:Decanter World Wine Awards)にて2023年、最高評価である「ベスト・イン・ショー」を受賞。世界でわずか50本しか選ばれないトップ銘柄にランクインしました。また、2023年、ペネデスで開催された「第11回ヴィナリ・アワード」のカタルーニャ・ワイン部門で、カタルーニャ州最高のスパークリングワインに選ばれ、最優秀長期熟成スパークリングワインに贈られるグラン・オーロ賞を受賞。

[DWWA寸評] “ワインへの造詣が深く、上質のワインを堪能される専門性の高いコミュニティには、この高品質なカタルーニャのスパークリングワインがもっとも相応しく、期待を裏切らないポテンシャルを秘めたワインといえます。2012年のヴィンテージは、チャッレロ100%の麦わら色の輝かしい黄金色をつけており、アップルやグレープといった多くのタネをもつ果実とは異なり、アプリコットやマンゴーといったイエロー・ストーン・フルーツ(核果)の輝きを発しています。真夏の牧草地、デザートの甘いクランブル、野生の草花の香りを暗示させ、また深く満ち足りた味わいと、その楽しみ方にも事欠くことのないワインといえます。”


プティ・アルべ・ブリュット

受賞歴 ギア・ペニン 2019 / 91点  スペイン
ビンテージ 2021
品種 チャッレロ、マカベオ、パレリャーダ

スペイン最大の発行部数を誇るスペインワインのガイドブック「ギア・ペニン2019」のテイスティング評価により、91点を獲得した15ヶ月熟成のスパークリングワイン。100点をつけない主義としてしられる同ガイドブックにおいて、90点以上は高評価とされています。

[農園コメント] マカベオ、チャッレロ、パレリャーダのペネデス王道のブレンドから造られた「クラッシック・ペネデス」のオールラウンド・プレーヤー。料理との相性も抜群で、最高で満ち足りたひとときを演出。完熟の白い果実の香りと相まったハーブと新鮮な花のアロマ。口当たりは爽やかなものの、15ヶ月熟成されたスパークリング・ワインの複雑さをも実感していただけるでしょう。


エフェクト・ブリュット・ロサート

受賞歴 ヴィヌン・ネタール2016 / シルバーリーフ賞  カタロニ
ビンテージ 2021
品種 ピノ・ノワール

透明感のあるサーモン色のボトルに蝶がデザインされたスパークリングワインは、自然派ワインのコンクール「ヴィノム・ネイチャー・アワード(Vinum Nature Awards)2016」にて銀賞受賞。オーガニックらしいクリーンな旨みとイチゴ、チェリー、イチジクを思わせるフルーティーなアロマにカタルーニャの恵みが凝縮されています。


リグナム・ブラン

受賞歴 ジェームス・サックリング 2019 / 92点
ビンテージ 2022
品種 シャルドネ、チャッレロ、ソーヴィニヨン・ブラン

アメリカの有名ワイン誌『ワイン・スペクテーター』の元副編集長で、世界的なワイン評論家であるジェームス・サックリング氏が立ち上げたワイン評価サイト「ジェームズ・サックリング」の2019年、100点満点中92点という高スコアを獲得。リンゴ、洋梨、搾りたてのレモンのフレッシュさを感じさせる力強い白ワイン。

[ジェームス・サックリング 寸評] “申し分のない爽やかさ。調理したりんご、ゆでた梨、搾りたてのレモン、そして白い果実が繰り広げる、すべてが凝集された白。あふれんばかりの肉厚の核果に満ちたしっかりした味わい。ほど良い酸味が、りんごの風味をおさえ、フレッシュに。さぁ、Drink or Hold.”


リグナム・ネグレ

受賞歴 ジェームス・サックリング 2018 / 92点
ビンテージ 2020
品種 カベルネ・ソーヴィニヨン、ガルナッチャ・ネグレ、メルロー

「ジェームズ・サックリング」2018年、92点獲得。フレンチオーク樽で12ヶ月熟成させたフルボディの赤ワイン。チョコレートとチェリーリキュールのような含みと生き生きとした果実味が調和した洗練された味わいが特徴的。

[ジェームス・サックリング 寸評] “ふわっと感じるチョコレートとチェリー・リコリスの魅力的な香り。新鮮で生き生きとした果実と風味の良いタンニンが織りなす、ほど良くドライな口当たり。そして、エネルギッシュで極めて洗練されたフィニッシュ。さぁ、Drink or Hold.”


エル・ファニオ

受賞歴 57回 タスタヴァン DOペネデス2023 / 金賞  カタロニア
ビンテージ 2022
品種 チャッレロ

「第57回 タスタヴァンDOペネデス2023年」の金賞受賞。クリーミーな質感に加え、新鮮な果実の酸味に加え、チャッレロ特有の深みある後味が特徴。樹齢80年という年月を経た樹から採れたブドウを、卵形タンクとアカシア樽で9カ月熟成させた珠玉の一本。

[農園コメント]DOペネデスで開催の第57回タスタヴァン・コンクールで、ファニオ(2019年ヴィンテージ)が、最高の熟成白ワインに選ばれました。この地域で最も美しいヴァインヤードのひとつである、エル・ファニオで栽培されるチャッレロは、卓越した造り手の真髄を表現しています。この地域ではもっとも歴史のあるDOペネデス・タスタヴァンでの由緒ある受賞は、優れた品質を際立たせ、ワイン界にあって、エレガンス、複雑性、そして類まれな個性と、その完成度の頂点に達し、その味わいはワイン愛好家の心を魅了するでしょう。


レ・ティンべ

受賞歴 ワイン・エンスージアスト 2022 / 90点  米国
ビンテージ 2019
品種 マルセラン、アリナルノア、カラドック

『ワイン・エンスージアスト(Wine Enthusiast)』とは
ワインとスピリッツの専門誌で、アメリカで影響力のあるワイン評価誌のひとつ。1988年に創刊され、約80万人の購読者を保有。アドヴォケイト、スペクテイターに次いで著名なワイン専門誌で、評価は100点方式。 

[農園コメント] マルセラン、アリナルノア、カラドックといった、ほとんど知られていないフランス品種のブレンドが特徴。カシス、スミレ、アニスの香りがチェリーとクランベリーの風味を引き立てます。このワインは、輝きがありインパクトのある口あたりですが、タンニンが、ミルク・チョコレートとペパーミントの香りを彷彿させるブラックオリーブ・ペーストの風味を後押しし、しなやかに変化します。ざくろの香りの繊細で優雅なフィニッシュ。

世界のワイン通を魅了する、高齢樹白ぶどう
“チャッレロ種”から生まれた珠玉のワインに注目


▶︎ CLIP

  • チャッレロ100%の白ワイン「エル・ファニオ」
  • セラーの奥に鎮座する卵型タンク

アルベ・イ・ノヤを代表する白ブドウ“チャッレロ種”。アルベ・イ・ノヤの畑にはなんと平均樹齢60年、最高92年にもなる高樹齢のチャレロが栽培されています。古木を使うことで収量は減りますが、その分ブドウ一粒一粒に旨みがギュッと凝縮され、品質は格段にアップします。チャッレロを使ったワインはカヴァが有名ですが、アルベ・イ・ノヤではスタンダードアイテムにも古木のチャッレロが使われ、古木ならではのふくよかな個性と華やかさのある贅沢な味わいが多くのワイン通たちを魅了してきました。
中でも、アルベ・イ・ノヤがペネデスの自社農園の最高区画「カン・ミラ・デ・ラ・ロカ」で収穫したチャッレロ100%の白ワイン「エル・ファニオ」は希少価値が高く、各国のワイン市場で注目の的。
チャッレロの芳醇な味わいは、「卵型タンク(アンフォラ)」による熟成でさらに開花します。卵型のワイン樽は、タンク内部に均等に重力がかかるためにバトナージュ※を行わなくても自然とタンクの中でワインが回転し、クリーミーでリッチな酒質を保つことができるため、理想のフォルムともいわれています。 「第57回タスタヴァンDOペネデス2023年」テイスティングコンペで最高の熟成白ワインに選ばれた「エル・ファニオ2021」は、樹齢80年という年月を経た樹から採れたブドウを、卵形タンクとアカシア樽で9カ月熟成させた珠玉の一本。 ※「Bâtonnage」(仏):樽の中で熟成中のワインをかき混ぜる作業のこと。攪拌することで酵母とワインの接触が促進され、酵母に含まれるアミノ酸などの旨味成分がワインに移る。

5. Sustainability:サステナビリティ〜未来につながるワイン造り〜

有機ブドウ栽培は、その先の未来へ
100%再生可能なクリーンエネルギーを活用して「社会課題」を解決


ワイナリーには136枚もの自家消費型ソーラーパネルを設置し、100%再生可能なクリーンエネルギーを活用している

アルベ・イ・ノヤの活動は、有機ブドウ栽培の成功や質の高いワインを造ることだけがゴールではありません。「次の世代に責任をもって伝えていくべきものとは何か」を常に熟考し、ワイン造りの未来に目を向けたサステナブルな取り組みを積極的に行ってきました。
まず、カーボン・ニュートラル(CO2排出量実質ゼロ)達成に向け、自社ワイナリーで使用する電力を持続可能な太陽光発電と風力発電で賄うなど、100%再生可能なクリーンエネルギーを活用しています。ワイナリーには136枚もの自家消費型ソーラーパネルを設置。2018年には大規模風力タービンの企業とパートナーを組み、風力エレルギープロジェクトを立ち上げました。畑の移動はハイブリット車と電気自動車。太陽エネルギーをダイレクトに利用して稼働させ、充電器も各所に備え付けるという徹底ぶりです。

地球温暖化による干ばつに備えた「水」対策

とりわけ水の消費量削減には早くから着目し、1995年に州内初となる雨水収集のための貯水プラントをワイナリーの全ての建物に設置しました。今、スペインの干ばつ問題はとても深刻な状況にあり、効率的な水の利用は最重要課題です。アルベ・イ・ノヤのワイナリーでも過去3年、極度の干ばつによって大きな課題に直面しましたが、節水するだけでなく、ブドウの木と土壌を最適な方法で管理しながら日々注意深く観察することによって度重なる干ばつの危機を乗り越えて来ました。
現在も、ワイナリーの全棟に雨水回収装置を設置し、貴重な水資源を再利用する取り組みを継続的に行っています。ワイナリー内はもちろんのこと、貯水池の隣には森の動物たち(イノシシ、ウサギ、ノロジカ、鳥など)が生き残るための水飲み場を設け、環境保全と動物愛護の両面に取り組んでいます。


1995年、干ばつ対策としてカタルーニャ初となる雨水収集のための貯水プラントを設置

アルベ・イ・ノヤの3大クリーンエネルギー

太陽

136枚の自家消費型ソーラーパネルを設置し、農場で使用する42%以上を供給。農業倉庫は100%太陽エネルギーで賄っている。

風力

大規模風力タービン「Viure de I’air」の協力パートナーであり、100%クラウドファンディングによる風車の共同所有権を持つ南ヨーロッパ初の風力パイオニア。

モビリティ

ハイブリッド車と電気自動車を活用。電気自動車用の充電器も各所に備え、農園内の移動は太陽エネルギーをダイレクトに利用してCO2の排出を削減。

「2030アジェンダ」の実現に向け、
スケールを超えた幅広い活動

ペネデス有機ワイナリーのカーボン・ニュートラル達成を牽引してきたアルベ・イ・ノヤは、サステナブル・ビジネスの構築にも積極的に取り組んできました。国連の持続可能な開発のための「2030アジェンダ/SDGs」を受け、持続可能でより良い世界の実現のためにコミュニティを作り、地域連携を図りながら多角的にサステナビリティを推進しています。その一例として、自社が手がけるワイナリー内のテイスティングバーでは農家の規定外野菜や果物をメニューに取り入れたり、地元のレストランに働きかけたりしてフードロスの削減に寄与。使用すみのコルクをカタロニアコルク協会に送って運動場や建築材料にアップサイクルを行うといった活動も。また、環境保護をテーマとした映画・ドキュメンタリーフェスティバル「Sun Cine」のスポンサーにも名を連ね、ひと・経済・環境に向け、スケールを超えた幅広い活動を通してSDGs2030の一つひとつの社会課題に貢献しています。
「持続可能な社会の実現のために、私たちの取り組みはブドウ畑だけで終わらない」と、アルベ・イ・ノヤは提言します。環境に負荷をかけず、高品質ワインを生み出せるブドウ畑を後世につなぐために、自然環境やひとに配慮し、有機土壌の保持や資源のリサイクル、生態系の保護、従業員の雇用の維持に至るまで、世界中でSDGsが叫ばれる前から社会課題と向き合って数々のアクションを起こしてきました。有機ワインのパイオニアは、サステナビリティの先駆者でもあったのです。

アルベ・イ・ノヤの
サステナブルな取り組み

国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」についてワイナリーでは、人々、経済、環境にとってより良い世界に貢献するために、以下のような取り組みを実践しています。

農園内の「生物多様性」を守る

アルベ・イ・ノヤのワインや地産地消メニューが味わえる農園内の「ワインバー」では、メニューのすべてをデジタル化。木製パネルに印刷されたQRコードによるオーダーで時短&スタッフ業務の効率UPを目指します。

QRコード注文で業務の効率化対策

農園を棲家とするミツバチ、スズメバチ、テントウムシ、マルハナバチ、カブトムシ...。農園を訪れるゲストとともにつくった、大切な昆虫たちのための“ホテル”。
生物多様性を守る活動の一環です。

「地産地消」でSDGs活動

アルベ・イ・ノヤのレストランの大切なテーマのひとつが、地域で生産された食材を地域で消費する「地産地消」。環境負荷を抑え、地域活性化につながるペネデス生まれの美味しさを存分に味わってください。

100%太陽エレルギーによる電動モビリティ

ワイナリーの見学、ワインバーやショップへはハイブリット車と電気自動車でエコロジックにラクラク移動。100%太陽エネルギーを利用した充電器が農園内の各所に設置されています。

リサイクル糸デニムから生まれたスタッフ・ユニフォーム

農園スタッフのエプロンやワインバーのクッションは、リサイクル糸やユーズドデニムを使用するバルセロナの「インフィニット・デニム(Infinit Denim)」によるもの。働く女性を支援する循環型経済ブランドでもあります。

不揃い野菜・果物も「美味しい」ジャム&パテに変身

アルベ・イ・ノヤでは「規定外野菜」や果物を使ったジャムやパテを積極的にメニューに取り入れています。“もったいない”をなくして地球の食品ロス削減に貢献!

エシカルなワークウェア

全スタッフが着用するシャツは持続可能なユニフォームを作り続ける「サークーラー(Circoolar)」社に依頼。社会的弱者を積極的に雇用していることでも知られています。

「バイオディーゼル」でカーボンニュートラル!

農園で使用するバイオディーゼル燃料は、大気中のCO2を増加させないカーボンニュートラルな燃料として注目されています。脱酸素化への取り組みを強化しながら水質・自然環境保全にも寄与します。

オンライン売り上げの3%を寄付

「誰一人取り残さない」ことを理念に社会的弱者を積極的に雇用。さまざまなリスクを抱える人々の社会復帰をサポートしてきました。2023年より障害をもつひとなどにオンラインショップの売上の3%を寄付する活動がスタート。

ワイン・コルクに“第二の人生”を!

使用後のコルクのすべてはカタルーニャ・コルク協会に送られてリサイクル。再びワインのコルクとして、また運動場の舗装など建築材料として、アルベ・イ・ノヤのコルクたちの第二の人生がはじまります。

走りながら街をクリーンアップ

アルベ・イ・ノヤは今年も「ウルトラクリーンマラソン2024」をサポート。6人のスタッフが選手として参加し、ジョギングしながらゴミを拾う“PLOGGING”に挑戦しました。スポーツ×SDGsで自然保護に貢献!

ひとにも地球にも優しくワイン選びも未来基準へ

自分に合ったワインを探す際、ブドウの品種、産地、料理との相性など、セレクトする方法はそれぞれですが、産地の伝統や歴史、生産方法に加え、これからは生産者の知名度や経験値・哲学など、ワイナリーがもつバックグラウンドが消費者の選択を大きく左右する時代といわれています。ハッとするような第一印象や芳醇なアロマを裏付ける造り手のストーリーに目を向けたとき、「飲んでみたい!」とワクワク期待感が高まり、味わいはより豊かに、より満ち足りたものへと昇華されるに違いありません。それが、サステナブルな社会貢献型ワインであればなおのこと。
造り手の“顔”が見えることは、ワイン選びに関しても大切な基準のひとつといえるかもしれません。
食文化の多様性やTPOに合わせ、誰もが楽しみながらお気に入りの一杯を味わうひとときこそが造り手の冒険のゴール。ひとにも、地球にも優しいホリスティックヘルスなワインがかなえる心地よい幸せな時間を世界中のひとに届けるために。アルベット・イ・ノヤの挑戦はまだまだ続きます。

造り手の“顔”が見えることはワイン選びの大切な基準

オーガニックワインとは?

オーガニックワインとは、「オーガニック農業で栽培したブドウから造ったワイン」のこと。自然の生態系を壊さないよう、無農薬・有機肥料を使い、保全された自然環境で栽培されたブドウから造られたワインを指します。従来のブドウ栽培からオーガニックの認定機関の基準を満たす栽培方法に転換するに要する期間は3年と定められています。また、各国で国が認定した第三者団体によって厳格なガイドラインが定められ、さまざまな検査に合格したものだけが「オーガニック認定ワイン」として消費者の手元に届きます。

ヴィーガンワインとは?

ヴィーガンワインとは、醸造最終工程でワインの濁りを除去する使用する「清澄剤」に動物性のもの(ゼラチン、卵白など)を使っていないワインのこと。鉱物由来の清澄剤や豆類、ジャガイモなどから得られる植物性タンパク質を使用し、ヴィーガニストや食品アレルギーのある方にも愛飲されています。

オーガニック農業の原則

  • 植物に化学肥料を与えない。
  • 農薬や除草剤といった合成化学物質を用いない。
  • 遺伝子操作を行わない。

上記の条件を3年以上満たすことや隣接する非オーガニック農業の畑の影響を受けないようにすることなどが必要。市場に出回っているオーガニックワインのうち、EU圏内の国で造られたオーガニックワインには、ラベルに「認証マーク」が貼ってあります。

EUオーガニック認証とは?

2012年、EU委員会はEU域内で生産されるオーガニックワインの栽培と醸造に規定を定め、その規定を満たしたワインについては「オーガニックワイン」のラベル表示を認め、同時に認証マークの表示を義務づけています(2012年8月1日以降に醸造されたワインに適応)

信頼の証!
アルベ・イ・ノヤのワインが取得している
数々の認証マーク

6. Innovation:イノベーション〜「VRIAACC」プロジェクトが始動〜

ブドウ品種の研究と開発で“未知なる領域”にチャレンジ

アルベ・イ・ノヤは「VRIAACC(耐性型在来品種)」の研究・育成プロジェクトを立ち上げ、抵抗力の高いブドウ品種の研究と改良に積極的に取り組む

より丈夫な“子孫”を未来に残す「VRIAACC」
研究・育成プロジェクトが始動!

アルベ・イ・ノヤは、早くから「VRIAACC(耐性型在来品種)」の研究・育成プロジェクトを立ち上げ、ブドウの病気である真菌(カビ)や自然災害などに負けない抵抗力の高いブドウ品種の研究と改良に取り組んできました。「VRIAACC」は、PIWI品種(主なブドウの病気であるうどん粉病・ベト病などのカビに強い品種)の開発を目指したプロジェクトで、PIWIの先進国であるドイツ、フランス、アメリカの交配技術をモデルにしたもの。
気候変動に対応した古木を丹念に育て、スイスのブドウ栽培学者をはじめとする専門家たちと手を組んで自生品種と抵抗性品種を交配し、真菌に対する自然な抵抗性を獲得させることにも成功しています。とりわけ2013年以降、地元の品種と真菌耐性品種との交配を30万回以上行い、高い成果を挙げてきました。
現在、アルベ・イ・ノヤの農園内ではPIWI品種の実験農場を作っています。ザレッロ、マカベウ、パレリャーダ、テンプラニーニョ、赤グルナッシュといったスペイン固有品種の未来を見据え、すでに耐性を持つ他の品種とかけ合わせて、より丈夫な“子孫”を未来に残すための開発を進めています。

気候変動に対応した古木を丹念に育てるため、地元の品種と真菌耐性品種との交配を30万回以上も行ってきた

自然と戦うのではなく、自然と共存することで生まれる「未来派有機ワイン」

干ばつや真菌耐性の強い抵抗性品種の開発は持続可能な農業に大きく貢献する

「VRIAACC」プロジェクトの目標は、環境保護が大きなテーマの一つです。地球温暖化など気候変動の影響でブドウ畑はこれまで以上の病害が予測されていますが、干ばつや真菌耐性の強い抵抗性品種の開発は、ブドウ畑での処理回数を減らし、CO2排出量、土壌の圧縮削減、生物多様性の保護などにつながり、結果的に持続可能な農業に大きく貢献することになります。何より、クリーンで豊かなその味わいは、健康にも環境にも優しいすぐれたワインの提供を可能にしてくれます。
「自然と戦うのではなく、自然と共存していくのだ」と彼はいいます。
これこそが、アルベ・イ・ノヤが常に革新的といわれ、有機ワイン生産者をはじめとする多くの人が彼の冒険と挑戦に期待を寄せる大きな理由です。

「VRIAACC」プロジェクトで得られる成果

+ecology

耐性品種で畑での処理回数が減ってCO2排出削減。土地の圧縮も大幅に削減される。

+ethical

畑での銅・硫黄の処理を9割以上削減により、環境とひとに優しいクリーンで健康的なワインを提供。
労働者の健康維持・増進にも貢献。

+diversity

ひとと環境に重点を置いた耐性品種の新たな価値観により、未来派ワインのさらなる可能性を切り拓く。

「VRIAACC」プロジェクトの歴史

1998 4代目オーナー、ジョセフ・マリア・アルベ・イ・ノヤはピエール・バスラー博士とともにフランス・プロヴァンスで耐性品種を発見。彼の手により、最初の抵抗性品種が植えられた。
2007 抵抗性品種に 関する研究グループ設立。ペネデスの土着品種に基づいた新しいプロジェクトの設立の必要性が提案された。
2011 スイスの育苗家兼エンジニアのヴァレンティン・プラトナー氏によって、最終的にVRIAACCプロジェクト (Varietats Resistents i Autòctones adaptades al Canvi Climàtic)となった最初の研究を開始。
2013 アルタ・アレッラとジョセフ・ピニョールのワイナリーがこのプロジェクトに参加。農園に、霜に耐性のある土着品種の実験的農園が作られた。
2020 現代史上最悪のベト病が蔓延する中、耐性品種の実験的なブドウの木が大きな効果を発揮し、VRIAACCプロジェクトの実行可能性をさらに確信させた。
※アルベ・イ・ノヤは、VAIAACCプロジェクトを率いると同時に、耐菌性ブドウ品種促進のための国際協会「PIWI International」の一員として国際レベルで実践的な知識交流を行なっています。

ピエール・バスラー博士の主導により、1999年、スイスで設立された耐菌性ブドウ品種促進のための国際的情報ネットワーク。

PIWI Internationalの主要メンバーが語る動画をぜひご覧ください

〜まだある!
アルベ・イ・ノヤの
ここがスゴい!〜

圧巻!セラー&絵画作品「ワインの階段」

最上階のワインバーまで続くジョアン・レーベンによる絵画の大作。絵画の一部は「エル・ファニオ」のボトルにも採用されている

▶︎ CLIP

ビッグ・ハウスの前にある中庭でテイスティング農園での商談風景

1872年に建てられたアルベ・イ・ノヤのビッグ・ハウスには、レセプション、壮大なラウンジ、テイスティングコーナーやレストランがあり、ワイナリーツアーで訪れる多くの人のくつろぎの場所となっています。中でも、1925年に設計されたモダニズム様式のワイナリーの中にある通称「ワインの階段」は必見!4階まで続くハウス内のフロアを取り囲むように、スペインの著名な芸術家・ジョアン・レーベンによる絵画の大作が壁一面に描かれています。農園誕生からのヒストリー、ブドウ畑の成長サイクル、ワインの醸造プロセス全体が伸びやかなタッチと美しい色彩で忠実に具現化され、下から見上げると、アルベ・イ・ノヤのワインに傾けた情熱の全てが一望できる仕組みに。そこには、スタッフたちや自然界の生きものまでが大家族の一員として登場し、心からワイン造りを楽しんできた日常の姿が生き生きと表現されています。ユニークな創作とアイデアには、アルベ・イ・ノヤの遊び心がいっぱいです。

スタッフ一人ひとりが有機ブドウ農園のヒストリーを創ってきた

アルベ・イ・ノヤのビッグファミリー。ワイン造りに対する熱い想いが初代から脈々と受け継がれている

スタッフ一人ひとりが家族であり、ひと・生きものも全てが農園ヒストリーの主役であると、アルベ・イ・ノヤは考えています。「彼らはワインを個性的で他とは違うものにする“何か”を持っている」と彼は言います。それは、1903 年初代当主がこの地でブドウ栽培を始めて以来、5代にわたり脈々と受け継がれてきたアルベ・イ・ノヤの理念であり、これからも決して変わることのないDNA。
全員が毎日仕事を楽しみ、同じ思いで有機ブドウ栽培に情熱を傾け、心からワイン造りを楽しんできた日常が、天然酵母のようにワインをより高みへと昇華させるアクセントに。アルベ・イ・ノヤのワインには、そんな心の豊かさに満ち溢れています。
さあ、次はあなたが楽しむ番。お気に入りのいっぱいで乾杯!