イラリ飯って、どんなごはんと聞かれたら、「からだに良くて美容にも効く、今、食べたいごはんです」と答えます。この時期(今)、取り入れたい食材は何だろう。おいしいとか、ヘルシーだとかそんなことを超えた、からだがよろこぶ健康美な食材とごはん。「いただきます」をより健康に、ごはんの時間が待ち遠しくなるイラリ飯へ、ようこそ。
Vol. 2 からだよろこぶイラリ飯 啓蟄編
啓蟄
今日は暖かかったのに明日は冬に逆戻り。寄せては返す気温の波に翻弄される3月です。徐々にからだも春モード。冬の間に滞っていた代謝も少しずつあげていきたいし、からだを動かしたくなります。からだを動かしていきたいと考えた時、欲しいのが「しなやかさ」。そんなことも念頭において、この時期(今)、取り入れたい食材は何だろう。おいしいとか、ヘルシーだとかそんなことを超えた、からだがよろこぶ健康美な素材。春の足音が聴こえる3月、からだと栄養面で何が今できるか考えてみたいと思います。
この時期(今)とりたい健康美素材はこれ!
しなやかなからだをつくるのに、一番最初に思い浮かぶ食材が「コラーゲン」。コラーゲンは体内で皮膚 と髪の毛の健康を維持して血管の柔軟性を保ちます。コラーゲンは体内でも生成できますが、その生成を促進するのにビタミンCは欠かせません。コラーゲンを多く含む食材といえばゼラチン、鶏皮、牛すじ、鰻など。コラーゲン自体を多く含むメインの素材と、コラーゲンの生成を助けるビタミンCを豊富に含む冬野菜、このふたつこそ、今摂りたい健康美素材だと私は思います。
なぜ今コラーゲン?
どうせならコラーゲンを簡単に効率よく摂りたい。そんな夢のような料理が「スープ」だと思っています。スープといえば、からだも温まりますし、温めたり煮込めばどんどん食材は溶け出し味が深まります。それにコラーゲンは熱との相性が良いので、スープにするのは運命的。春に向けて、凝り固まった筋肉や筋を柔らかくしていきたい。からだの内側からもアプローチするべく摂取していきたいのがコラーゲンなのです。まだ寒いこの時期、とろとろのスープは吸収もよく合理的で優れた料理だと感じています。
しなやかなからだを目指す!今月イラリ飯
素材を全部鍋に投げて、ゆっくり加熱するだけ。そこがスープのいいところ。今月のイラリ飯は、手間や技術不要の中華スープ。温め直したりして火を入れれば、ますますお美味しさが増す、鶏出汁とコラーゲンがたっぷり、そんなイラリ飯を紹介します。

【コラーゲンたっぷり中華スープ】
水 600ml
鶏皮 (できれば刻む)1枚〜
鶏肉 (細切り)100g
骨付きの鶏肉 手羽元や中手羽などあれば5本ほど
鶏ガラ顆粒 小さじ1
胡椒 適宜
ブロッコリー お好きなだけ
ねぎ 1本
① 水、鶏皮、鶏肉の細切り、骨付きの鶏肉を鍋に入れ、沸騰させた後、弱火で30分加熱する。
② 一度火を止めて骨を取り除く。
③ 鶏ガラ顆粒と胡椒、ブロッコリー、ねぎ、を入れ中火で加熱。野菜に火が通ったら出来上がり。

こんなワインシーンに合う!
今月のイラリ飯、ワインを合わせるならロゼスパークリング!食事途中にも、ワインを頂いた締めにも、中華スープはよく合います。スパークリングワインの泡がボリュームのある中華料理をすっきりと流してくれる、スパークリングワインと中華はとても相性がいいと思うのです。

たねいちとも子さん(TOMOKO TANEICHI)
料理研究家/ごはんブロガー
/ブランディング・ディレクター
プロフィール:
プライベートな空間で料理教室をひらく他、食品メーカー、化粧品会社との商品開発など、食と美容をプロデュース。おいしいだけではなく、からだに良くて美容にも効く「今、食べたいごはん」を提案している。2016年にはリトリートオイル「BUDDHI」のコスメティック・ディレクターに就任。2017年、女子栄養大学卒業。