イラリ飯って、どんなごはんと聞かれたら、「からだに良くて美容にも効く、今、食べたいごはんです」と答えます。この時期(今)、取り入れたい食材は何だろう。おいしいとか、ヘルシーだとかそんなことを超えた、からだがよろこぶ健康美な食材とごはん。「いただきます」をより健康に、ごはんの時間が待ち遠しくなるイラリ飯へ、ようこそ。

Vol.5 からだよろこぶイラリ飯 ⼩暑編

2025年7月7日

⼩暑

⼩さく暑い、と書いて「しょうしょ」と呼びます。その意味、由来を⼆⼗四節気から読み解くと、「梅⾬明けの近く、徐々に暑さが増してくる時期」を指しているようです。この時期に旬を迎える、⼩暑ならではの⾷べものが、とうもろこし、桃、すいか、マンゴー、うなぎ、にんにく。⽢くてジューシーで夏っぽい!いよいよ⾷べものも上半期を終えて後半戦へ突⼊します。⾏事で⾔えば、七⼣も。みなさん今夏は何を願いますか?そんなことも念頭において、この時期(今)、取り⼊れたい⾷材は何だろう。おいしいとか、ヘルシーだとかそんなことを超えた、からだがよろこぶ健康美な素材。今⽉は本格的な夏直前の今、からだと栄養⾯で何が今できるか考えてみたいと思います。

この時期(今)とりたい健康美素材はこれ!

晴れたり降ったり、とにかく湿気がピークな今。⾷欲は不安定で、からだは⽔分で重い。そんな時期には、ごはんと⾷欲にもちょっとした刺激が必要。ひとくち⾷べて、パッとマインドが切り替わるような元気ごはん。きたる夏への起爆剤となるような、そんな元気ごはんが⾷べたいのです。

なぜ唐⾟⼦?

唐⾟⼦を使った調理料の中から、今⽉はコチュジャンをフォーカス。コチュジャンは、粉唐⾟⼦、もち⽶粉、⾖(⼤⾖)麹、塩などを発酵させた唐⾟⼦みそです。ほどよい⾟みの中に⽢味やコクがあるのが特徴。唐⾟⼦には⾟味成分であるカプサイシンによる様々な健康効果があります。⾷欲増進、⾎⾏促進、冷え改善、脂肪燃焼、抗酸化作⽤。意外なことにビタミンCやカロテンも豊富で美容効果や⾵邪予防にも役⽴つと⾔われています。このような⾯からも⾟味で勢いをつけたいのが今なのです。

⾷欲増し増し!今⽉のイラリ飯

こんなふうに⾷べたら、どうなんだろう。そう思い付いたのだから、やってみるのがイラリ飯。⾟くてモチモチが堪らない基本のトッポギに、贅沢にカマンベールチーズを浮かべてみる!やってみたら⽌まらないほど箸がすすんでしまう⼀品ができ上がってしまいました。これはいいと思い、練習を重ねて⽴派な⼀品に育ちました。簡単で栄養も意外と摂れて、みんなで⾷べるととっても楽しい!カプサイシンの魔法にかかったイラリ飯を紹介します。

【カマンベール満⽉トッポギ】

カマンべールチーズ1個
スティック餅

<煮込みソース>
コチュジャン ⼤さじ2
醤油 ⼤さじ2
きび糖 ⼤さじ2
酒 ⼩さじ1
⽔ 200ml


① 鍋に煮込みソースの材料すべて⼊れて溶かす。
② スティック餅を⼊れて5〜8分ほど煮込む。
③ カマンべールチーズを鍋の真ん中に⼊れ、柔らかくなるまで弱火で加熱する。


こんなワインシーンに合う!

今⽉のイラリ飯、ワインを合わせるなら泡かロゼ!チーズのまろやかさとコチュジャンの⾟さを泡で軽快に楽しむのもよし、ロゼが持つ曖昧な複雑みやニュアンスとコチュジャンベースの料理の組み合わせは相性よしでいつも箸が⽌まりません。


たねいちとも子さん(TOMOKO TANEICHI)

料理研究家/ごはんブロガー
/ブランディング・ディレクター

プロフィール:
プライベートな空間で料理教室をひらく他、食品メーカー、化粧品会社との商品開発など、食と美容をプロデュース。おいしいだけではなく、からだに良くて美容にも効く「今、食べたいごはん」を提案している。2016年にはリトリートオイル「BUDDHI」のコスメティック・ディレクターに就任。2017年、女子栄養大学卒業。