Vol.5 夏の終わり、美味しく疲労回復
まだまだ暑い9月です。毎日3食何を口にするべきが本気でわからなくなってしまう。それに知らずと疲労が溜まっているのが明白になる時。毎年この時期のごはん事情は無理なくいくのが最優先。作り置きできるっていうのがキーワードな気がしています。
具沢山のお味噌汁とかスープとか、1杯でも完結しうる料理というのもポイント。お肉だけじゃなくて魚の方向でいきたい、今月はそんな日の JUST GOHAN をお届けします。
魚料理というと、下ごしらえも作り置きも、ちょっと大変なイメージがあります。そこをひょいっと飛び越えていけるような、そんな魚料理の定番が欲しいと常に思っています。いつもに増して火を使う使わないを意識して、楽に用意する、作り置きにもなるところがポイントです。
実は今月のこちらの魚介のスープ、以前に着手したものの一度諦めたことがありました。おいしさを追求したいのと準備と手間のバランスがどうしてもとれず、いったん手放さざるを得なかった。でも、外食先で、旅先で、おいしい魚のスープをいただく度、もちろん完全な再現が無理でも近しいものが自宅でも作れないだろうかという気持ちをずっとあたためてきました。
春に訪れた Paris はオリンピックの準備に湧いてどこにいても忙しなく、観光は早々に諦め、ゆっくりレストランを周ることに専念。そこで出会ったスープの数々がどこも最高で、スープ大国フランスの魅力を浴びて帰ってきました。帰国してから料理会まで3日しか猶予がなかったのですが、味を忘れないうちに私らしさもプラスして一気に仕上げたのが「もち⻨入り魚介スープ」です。
魚介のスープは通常、魚介類の下ごしらえまで考えると途方もない手間と時間がかかったりします。今月ご紹介するこちらの魚介のスープは、程よく既存の出汁にも頼りながら、優しさ多めで料理します。
もち⻨入り魚介のスープ
➖ レシピ ➖
真たら 300g
もち⻨ 50g
たこ 適宜
玉ねぎ 小 1 個
にんじん 1/3 本
セロリ 1/2 本
にんにく 2 カケ
ホールトマト(缶)1/3〜1/2 缶
貝柱(顆粒だし)大さじ 1/2 強
ホタテ(顆粒だし)大さじ 1/2 強
ポークエキス (チキン含む) 大さじ 1/2 強
ターメリック or ガラムマサラ ひと振り
魚醤 小さじ 1
白ワイン 50ml
水 800ml
塩こしょう 少々(最後に味をみて整える)
1. 玉ねぎ、にんじん、セロリ、にんにくをスライスしてオリーブオイルで軽く炒める
(深鍋で)
2. もち⻨、白ワイン、ホールトマト、水、を入れて加熱する(中火で5分ほど)
3. 顆粒だし類、ターメリック、魚醤を入れ、真だらとたこを加える(弱火にして5分)
4. 味を見て、塩こしょうで整える
5. 器によそってオリーブオイルを回しかける
スープはアツアツで、ワインの締めに最高です。
今日もヘルシーな GOHAN とワインで乾杯!
たねいちとも子さん(TOMOKO TANEICHI)
料理研究家/ごはんブロガー
/ブランディング・ディレクター
プロフィール:
健康的で肩ひじ張らない料理の提案、よりよく健やかに⽣きるためのライフスタイルを体現。⾷品メーカーや化粧品会社との商品開発、⾷と美容の企画をプロデュース。 コミュニティの場として料理教室を設け16年続けている。20代は公益財団法⼈に⼊社し芸術⽂化の助成に係る。その中で健康こそ財産だと確信して30代は美容と健康の道へ。⼥性誌を中⼼とした美容業界での活動とケータリングやレシピの提案など⾷まわりの活動をスタート。2015年には料理法や⾷の⽂献を深めるため⼥⼦栄養⼤学に⼊学、2017年卒業。2016年にリトリートオイル「BUDDHI」のコスメティック・ディレクターに就任。コスメをはじめ美容と食のディレクターとして活動している。